足の陽明胃経

こんにちは、国分寺の鍼灸やまと治療院です。
今回は正経十二経脈の3番目の経脈「足の陽明胃経」について記載します。

足の陽明胃経の概要

あし陽明胃経ようめいいけいは、「胃」に属した経脈です。一本の経脈上の経穴の数は45穴になります。この経脈は体の左右にあるため、全身の経穴の数は90穴となります。
正式名称は「足の陽明胃経」ですが、略して「胃経」「足陽明」と言うことがあります。
「胃」に関連する症状(胃もたれ、食欲不振等)や、経脈の走行上の症状(膝の痛み、股関節の痛み等)などによく使います。

流注(るちゅう) ~経絡の流れの説明~

足の陽明胃経の図
※ここでは『十四経発揮じゅうしけいはっき』の図を利用しています。

足の陽明胃經の脈は鼻柱上部より起つて、鼻の外方、目の下承泣穴を下行し、口角より脣を過ぎ任脈の承漿穴で交り、下顎骨の前下緣大迎穴を經て、下顎骨隅の頰車穴に至り、耳前の下關穴に上り、顳顬窩の前上部に至ります。本經の支は大迎穴の前方より、前頸部に下り、外喉頭結節の外側を鎖骨上窩に下り、こゝより内部に入るものは横隔膜を經て、胃に屬し、脾を絡ふが、直下するものは、前胸部乳線の通りを下行し、白條の外方二寸半隔てゝ腹部を下走し、鼠蹊窩に至る、この間、胃の下口より起り、腹中を循つて鼠蹊窩に入る一支があります、鼠蹊窩より腸骨前上棘の外下部に循つて、大腿の全面を下行して膝關節部に至り、これより、下腿の外側を下走し、足關節の前面を經て足背に出で、第二蹠骨と第三蹠骨との間を通つて、第二趾外側爪甲根部に終るものであります。
一支は膝を下ること三寸にしてわかれて更に下行し、中指の外間に入り、一支は別れて跗上より大指の間に入てその端に出ます。

引用:柳谷素霊著『鍼灸醫學全書 經穴學』,p.42

足の陽明胃経の病(是動病・所生病)

是動ずるときの病は、酒酒として振寒し、善く呻き、しばしば欠し、顔黒し。病至るときは人と火とをにくむ。木声を聞くときは惕然てきぜんとして驚き、心動ずるを欲し、独り戸を閉じまどを塞ぎて処し、甚だしきときは高く上りて歌い、衣を棄てて走らんことを欲し、賁響腹脹す。是を骭厥かんけつとなす。
是れ血を主り、所生病は、狂瘧、温淫、汗出、鼽衂、口喎、唇胗、頚腫喉痺、大腹水腫、膝臏腫痛む。膺、乳、気街、股、伏兔、骭の外廉、足跗の上にしたがいて皆痛み、中指用いられず。
気盛んなるときは身以前は皆熱す。其の胃に有余あるときは穀を消して善く飢え、溺色黄となる。
気不足なるときは身以前皆寒慄す。胃中寒るときは脹満す。

引用:『黄帝内経霊枢』経脉第十

足の陽明胃経の経穴一覧

コード名称よみがな備考
ST1承泣しょうきゅう
ST2四白しはく
ST3巨髎こりょう
ST4地倉ちそう
ST5大迎だいげい
ST6頬車きょうしゃ
ST7下関げかん
ST8頭維ずい
ST9人迎じんげい
ST10水突すいとつ
ST11気舎きしゃ
ST12欠盆(缺盆)けつぼん
ST13気戸きこ
ST14庫房こぼう
ST15屋翳おくえい
ST16膺窓ようそう
ST17乳中にゅうちゅう
ST18乳根にゅうこん
ST19不容ふよう
ST20承満しょうまん
ST21梁門りょうもん
ST22関門かんもん
ST23太乙たいいつ
ST24滑肉門かつにくもん
ST25天枢てんすう大腸の募穴
ST26外陵がいりょう
ST27大巨だいこ
ST28水道すいどう
ST29帰来きらい
ST30気衝きしょう
ST31髀関ひかん
ST32伏兔ふくと
ST33陰市いんし
ST34梁丘りょうきゅう郄穴
ST35犢鼻とくび
ST36足三里あしさんり合土穴
ST37上巨虚じょうこきょ
ST38条口じょうこう
ST39下巨虚げこきょ
ST40豊隆ほうりゅう絡穴
ST41解渓(解谿)かいけい経火穴
ST42衝陽しょうよう原穴
ST43陥谷かんこく兪木穴
ST44内庭ないてい滎水穴
ST45厲兌れいだ井金穴
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