『脈経』王叔和譔 (巻第三)④ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

心小腸部 第二 (1/3)

心は火にかたどる。
小腸と合して腑たり。
其の経は手の少陰と手の太陽と表裏を為す。
其の脈は洪なり。
其の相は春三月、王は夏三月、廃は季夏六月、囚は秋三月、死は冬三月たり。
其の王日はひのえひのと、王時は禺中日中なり。
其の困日はかのえかのと、困時は晡時日入なり。
其の死日はみずのえみずのと、死時は人定にんじょう夜半なり。
其の蔵すは神なり。
其の主は臭なり。
其の養すは血なり。
其の候は舌なり。
其の声は言なり。
其の色は赤なり。
其の臭は焦なり。
其の液は汗なり。
其の味は苦なり。
其の宜は甘なり。
其の悪は鹹なり。

心の兪は背第五椎に在り、募は巨闕に在り。
小腸の兪は背第十八椎に在り、募は関元に在り。

 右、新撰


【メモ】
禺中(ぐちゅう):午前10時頃
晡(ほ):夕方
人定(にんじょう):午後10時頃

原文

心小腸部第二 (1/3)
心象火與小腸合爲府[1]其經手少隂[2]
與手太陽爲表裏[3]其脉洪[4]其相春
三月[5]王夏三月廢季夏六月囚秋三月[6]
冬三月[7]其王日丙丁王時禺中日中其困日庚
辛困時晡時日入其死日壬癸死時人定夜半其藏
[8]其主臭其養血[9]其候舌其聲言[10]
其色赤其臭焦其液汗其味苦其冝甘[11]
其惡鹹[12]心俞在背第五椎[13]募在巨闕[14]
小腸俞在背第十八椎募在關元[15]
    右新撰

注釈
[1] ^ : 小腸爲受盛之府也
[2] ^ : 手少隂心脉也
[3] ^ : 手太陽小腸脉也
[4] ^ : 洪心脉之大形
[5] ^ : 木王火相
[6] ^ : 金王火囚
[7] ^ : 水王火死
[8] ^ : 心之所藏者神也
[9] ^ : 心氣所養者血
[10] ^ : 言由心出故主言
[11] ^ : 甘脾味也
[12] ^ : 鹹腎味也
[13] ^ : 或云第七椎
[14] ^ : 在心下一寸
[15] ^ : 臍下三寸

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底本:『脈経 仿宋何大任本』北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部・日本内経医学会
参考:『王叔和脉経』京都大学附属図書館所蔵

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