『療治之大概集 巻之下』杉山和一著 ~江戸時代の鍼灸の教科書~

療治之大概集 巻之下

十五絡の事 絡とは餘の経え通ふ道なり
一、大腸遍歴、肺列缺、小腸支正、心通里、胃絡豊隆、脾公孫、胆絡光明、肝蠡溝、三焦外関、心主内関、膀胱飛陽、腎大鍾、陽蹻申脈、陰照海、督絡長強、任尾翳、脾の大絡大包の穴。

穴寸法の事

肺経の内
一、尺沢 手の横筋の中、動脈の所。
一、列缺 手を組て食指の端の届所。骨の間の陷み。
一、少商 手の大指の端内の側ら爪の甲を去ること韮の葉の如し。

大腸経の内
一、二間 手の食指本節の端内の側ら陷み。
一、合谷 手の大指と食指の間の陷み。
一、陽谿 手の甲横筋の中陷み。
一、遍歴 手の甲横筋の上三寸。
一、三里 曲池の下二寸。
一、曲池 肘を屈めて胸に当て横紋の端に有り。
一、中髎 肘の大骨の外廉大筋の方、陷みの中。
一、迎香 鼻の旁ら五分。

胃経の内
一、大迎 曲頷の前一寸三分動脈の所。
一、頬車 耳の下頬の端八分陷み。
一、乳根 乳の下一寸六分。
一、不容 巨闕の旁ら二寸。
一、承満 不容の下一寸。
一、梁門 承満の下一寸。
一、関門 梁門の下一寸。
一、太乙 関門の下一寸。
一、滑肉門 太乙の下一寸。
一、天枢 臍の旁ら二寸。
一、梁丘 膝の上二寸、両筋の間。
一、犢鼻 膝の間の中陷み。
一、三里 膝の下三寸。
一、豊隆 足の外踝の上八寸。

脾経の内
一、隠白 足の大指の端内の側ら爪の甲を去ること韮の葉の如し。
一、大都 足の大指本節の端内の側ら陷み。
一、大白 足の大指本節の後核骨の下陷み。
一、公孫 足の大指本節の後一寸陷み。
一、商丘 足の内踝の前微き下陷み。
一、三陰交 足の内踝の上三寸。
一、地機 膝の下五寸。
一、陰陵泉 膝の下内の側おほ骨の下陷み。
一、大横 臍の旁らえ四寸半。
一、大包 乳の下一寸六分脇え三寸。

心経の内
一、少海 肘の内外の側大骨の下五分。
一、通里 手の掌の後一寸陷み。

小腸経の内
一、前谷 手の小指本節の端外の側ら陷み。
一、腕骨 手の小指の後起骨の留り。
一、支正 手の掌の後五寸。
一、肩中兪 大椎の旁ら二寸。
一、天容 耳の下頬の後高き肉の所に在り。

膀胱経の内
一、睛明 眥頭に在り。
一、攅竹 眉の頭の陷み。
一、大杼 第一の椎の下背骨を去ること各脇え一寸五分。
一、風門 第二の椎の下脇え一寸五分。
一、肺兪 第三の椎の下脇え一寸五分。
一、厥陰兪 第四の椎の下脇え一寸五分。
一、心の兪 第五の椎の下脇え一寸五分。
一、督の兪 第六の椎の下脇え一寸五分。
一、膈の兪 第七の椎の下脇え一寸五分。
一、肝の兪 第九の椎の下脇え一寸五分。
一、胆の兪 第十の椎の下脇え一寸五分。
一、脾の兪 十一の椎の下脇え一寸五分。
一、胃の兪 十二の椎の下脇え一寸五分。
一、三焦兪 十三の椎の下脇え一寸五分。
一、腎の兪 十四の椎の下脇え一寸五分。
一、気海兪 十五の椎の下脇え一寸五分。
一、大腸兪 十六の椎の下脇え一寸五分。
一、関元兪 十七の椎の下脇え一寸五分。
一、小腸兪 十八の椎の下脇え一寸五分。
一、膀胱兪 十九の椎の下脇え一寸五分。
一、中膂内兪 二十の椎の下脇え一寸五分。
一、白環兪 二十一の椎の下脇え一寸五分。
一、附分 第二の椎の下背骨を去ること各脇え三寸。
一、魄戸 第三の椎の下脇え三寸。
一、膏肓 第四の椎の下五の椎の上え近く脇え三寸。
一、神堂 五の椎の下脇え三寸。
一、譩譆 六の椎の下脇え三寸。
一、膈関 七の椎の下脇え三寸。
一、魂門 九の椎の下脇え三寸。
一、陽綱 十の椎の下脇え三寸。
一、意舎 十一の椎の下脇え三寸。
一、胃倉 十二の椎の下脇え三寸。
一、肓門 十三の椎の下脇え三寸。
一、志室 十四の椎の下脇え三寸。
一、委中 足の膕の後、紋の中動脈の所。
一、承山 兌脱膓の下、世にすきさしと云ふ所なり。
一、飛陽 足の外踝の上七寸。
一、崑崙 足の外踝の後跟骨の上動脈の所。
一、申脈 足の外踝の下五分。
一、京骨 足の外踝の前大骨の下陷み。
一、至陰 足の小指の端外の側ら爪の甲を去ること韮の葉の如し。

腎経の内
一、湧泉 足の裏の陷み。
一、然谷 足の内踝前大骨の下陷み。
一、大谿 足の内踝の後跟骨の上動脈の所。
一、大鍾 足の跟の前外両筋の間。
一、照海 足の内踝の下四分。
一、横骨 臍の下五寸脇え一寸。
一、大赫 横骨の上一寸。
一、四満 大赫の上二寸。
一、中注 四満の上一寸。

心包経の内
一、郄門 手の掌の後五寸。
一、間使 手の掌の後三寸。
一、内関 手の掌の後二寸両筋の間。
一、中衝 手の中指の端内の側ら爪の甲を去ること韮の葉の如し。

三焦経の内
一、外関 手の甲横筋の上二寸。
一、三陽絡 腕の上四寸。
一、角孫 禁穴に見たり。
一、耳門 耳の前高き肉の所。
一、絲竹空 眉の後の陷み。

胆経の内
一、瞳子髎 眥五分。
一、聴会 耳の前の陷み、動脈の所。
一、臨泣 目の上髮際の上五分。
一、風池 耳の後脳穴の下髮際の陷み。是を押ば耳の中え響くなり。
一、肩井 禁穴に見たり。
一、帯脈 脇腹の下一寸八分。
一、五枢 帯脈の下三寸。
一、風市 立て手を下げ中指の端の届く所、骨の間の陷み。
一、陽陵泉 膝の下一寸外廉の陷み。
一、光明 足の外踝の上五寸。
一、絶骨 足の外踝の上三寸。

肝経の内
一、大敦 足の大指の端外の側ら爪の甲を去ること韮の葉の如し。
一、蠡溝 足の内踝の上五寸。
一、章門 下脘の旁ら九寸。横に臥し下の足を伸べ、上の足を屈め肱を揚げて是を取る。

督脈経の内
一、水溝 人中とも云ふ。鼻の下の陷み。
一、上星 髮際の上一寸。
一、前頂 髮際の上三寸半。
一、百会 髮際の上五寸。両眉の正中より八寸上なり。
一、大椎 肩と等しき節の下。
一、身柱 知利計とも云ふ。三の椎の下。
一、至陽 七の椎の下。
一、懸枢 十三の椎の下。
一、命門 十四の椎の下。
一、長強 脊骶の押し端れなり。

任脈経の内
一、承漿 下唇の下陷み。
一、天突 喉の下三寸陷み。
一、鳩尾 蔽骨の下五分。
一、巨闕 鳩尾の下一寸。
一、上脘 巨闕の下一寸。
一、中脘 上脘の下一寸。
一、建里 中脘の下一寸。
一、下脘 建里の下一寸。
一、水分 下脘の下一寸。
一、神闕 臍の正中。
一、陰交 臍の下一寸。
一、気海 臍の下一寸五分。
一、石門 臍の下二寸。
一、関元 臍の下三寸。
一、中極 臍の下四寸。
一、曲骨 臍の下五寸。

気附鍼の事
一、百会、人中、中脘、章門、神闕、灸して吉し、湧泉、鍼灸共に吉し、印堂、両眉の間。

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