『脈経』王叔和譔

『脈経』王叔和譔 脈経

『脈経』(みゃくきょう)は西暦280年頃に王 叔和(おう しゅくか)によって作られたといわれる脈診の解説書です。全十巻。王叔和は西晋の太医令(医療の最高長官)に就いていた人物で東洋医学の最重要古典の一つ『傷寒論』の再編者としても有名です。なお、『脈経』は『脉経』と書かれることもあります。(「脈」と「脉」は異体字でどちらも「みゃく」です。)

脈診は鍼灸治療などの東洋医学において非常に重要な診断方法のひとつで、古来より重視されてきました。この脈診について詳しく記載した最初の本が『脈経』であり、非常に重要な書籍であると言えます。意外とテキストデータはインターネットに公開されていないようなので、少しずつ入力してみようと思います。
※基本的には下記の京都大学の本の返り点を参考にしながら書き下していますが、漢文の専門家ではない為、誤っている可能性も高いです。参考程度にご覧ください。

底本:『脈経 仿宋何大任本』北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部・日本内経医学会
参考&画像利用:『王叔和脉経』京都大学附属図書館所蔵


目 録

脈経 巻第一
 ① 脉形狀指下祕訣 第一
 ② 平脉早晏法 第二
 ③ 分別三關境界脈候所主 第三
 ④ 辨尺寸隂陽榮衛度數 第四
 ⑤ 平脉視人大小長短男女逆順法 第五
 ⑥ 持脉輕重法 第六
 ⑦ 兩手六脉所主五藏六腑隂陽逆順 第七
 ⑧ 辨藏腑病脉隂陽大法 第八
 ⑨ 辨脉隂陽大法 第九
 ⑩ 平虚實 第十
 ⑪ 從橫逆順伏匿脉 第十一
 ⑫ 辨災怪恐怖雜脉 第十二
 ⑬ 遲疾短長雜脉法 第十三
 ⑭ 平人得病所起 第十四
 ⑮ 診病将差難已脉 第十五

脈経 巻第二
 ① 平三關隂陽二十四氣脉 第一
 ② 平人迎神門氣口前後脉 第二


脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第二)② ~鍼灸院必携・脈診の原典~

平人迎神門気口前後の脈 第二 心実 左手の寸口人迎以前の脈、陰実する者は手の厥陰経なり。 病苦は、閉、大便利せず、腹満、四肢重く、身熱を苦しみ、胃脹す。三里を刺す。 心虚 左手の寸口人迎以前の脈、陰虚する者は手の厥陰経なり。...
2020年7月13日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第二)① ~鍼灸院必携・脈診の原典~

平三関陰陽二十四気の脈 第一 左手の関前寸口の陽、絶する者は小腸の脈無なり。 臍痺、小腹の中に疝瘕有りて王月には冷えて上て心を搶つくことを苦しむ。 手の心主の経を刺し陰を治す。心主は掌後横理の中に在り。(大陵) 左手の関前寸口の...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑮ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

病将に差んとすと已え難きの脉を診す 第十五 問うて曰く、仮令ば病患差いえんと欲す。脈にして愈ことを知るは、何を以って之を別かたん。 師曰く、寸関尺、大小、遅疾、浮沈、同等なれば、寒熱解せざる者有りと雖ども、此れ脈の陰陽の平復を為す。当に...
2020年7月12日
広告
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑭ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

平人病を得るの所起 第十四 何を以って春に病を得るを知るや。 肝脈無きことなり。 心脈無きは、夏に病を得る。 肺脈無きは、秋に病を得る。 腎脈無きは、冬に病を得る。 脾脈無きは四季の月に病を得る。 仮令ば、肝病は西行して、...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑬ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

遅疾短長雑脈の法 第十三 黄帝問うて曰く、余聞く、胃の気、手の少陽三焦、四時五行の脈法、夫れ人の言うことに脈に三陰三陽有りて、病の存亡を知り、脈の外は内を知るを以ってす。尺寸の大小、願くは之を聞かん。 岐伯曰く、寸口の中、外は浮沈、前後...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑫ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

災怪恐怖の雑脈を弁ず 第十二 問うて曰く、脈に残賊有りとは何の謂ぞや。 師の曰く。脈に絃有り、緊有り、濇有り、滑有り浮有り、沈有り、此の六脈を残賊と為す。能く諸経と病を作なす。 問うて曰く、嘗て人の為めに難ぜらる所、緊脈何れの...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑪ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

従横逆順伏匿の脈 第十一 問うて曰く、脈に相乗すること有りて、従有り、横有り。逆有り、順有り。何の謂ぞや。 師曰く、水行きて火に乗じ、金行きて木に乗ずるを名づけて従と曰う。 火行きて水に乗じ、木行きて金に乗ずるを名づけて横と曰う。 ...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑩ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

平虚実 第十 人に三虚三実有るは何の謂いいぞや。 然しかるなり、脈の虚実有り、病の虚実有り、診の虚実有り。 脈の虚実は、脈来ること耎ぜんなる者を虚と為し、牢ろうなる者を実と為す。 病の虚実は、出る者を虚と為し、入る者を実と為す。 ...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑨ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

脈の陰陽を弁ずるの大法 第九 脈に陰陽の法有るとは何の謂いいぞや 然しかるなり、呼は心と肺とに出いで、吸は腎と肝とに入る。 呼吸の間に脾は穀味を受けるなり。其の脈は中に在り。 浮ふは陽なり。沈ちんは陰なり。故に陰陽と曰う。 ...
2020年7月12日
脈経

『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑧ ~鍼灸院必携・脈診の原典~

臓腑の病脈陰陽を弁ずる大法 第八 脈、何を以ってか臓腑の病を知るや。 然しかるなり、数さくは腑なり、遅ちは臓なり。 数は即ち熱有り、遅は即ち寒を生ず。 諸陽を熱と為し、諸陰を寒と為す。 故に臓腑の病を別ち知るなり。 脈来るこ...
2020年7月12日
このページをSNSでシェア
やまと治療院をフォローする