鍼灸道具

鍼灸治療を初めて受ける方にとって、実際に治療で使われる道具がどのようなものなのか関心が有るのではないでしょうか?
ここでは、簡単に道具を紹介していきます。

毫鍼(ごうしん)

毫鍼(ごうしん)とは一般の方が治療用の「はり」と認識しているものです。
治療においても最も多く使われる鍼になります。
現在では使い捨てになっており、下の写真の様に滅菌された状態でパックされています。
毫鍼
開封前の毫鍼
太さは様々ですが、日本では細い鍼が主に使われています。下の写真は当院で使っている鍼を撮影したものです。上の黒い棒は比較用のシャープペンシルの芯(0.5mm)です。鍼が非常に細いことがわかるかと思います。
写真を見て分かるとおり、非常に細い物で、この写真の鍼は直径0.18mmです。当院では主に0.14~0.25mm程度の鍼を使っています。
この鍼を皮膚に接触する程度から、数cm程までの範囲で身体に刺入します。なお当院ではなるだけ弱い刺激を基本にしていますので、接触程度から数mmの刺入が多くなります。
毫鍼とシャープペンシルの芯との比較
毫鍼とシャープペンシルの芯との比較
材料としては金・銀・ステンレスなどがあります。一般的にはステンレスの鍼が最も利用されています。特性としては金・銀・ステンレスの順番になります。金が最も良いのですが、非常に高価なため、品質のバランスを考えて当院では銀の鍼を主に使っています。

鍼管(しんかん)

日本独自の毫鍼の刺入方法として、管鍼法というものがあります。これは、江戸時代の鍼師、杉山和一検校が発明したとされ、鍼管とよばれる鍼より3ミリほど短い管に鍼を通して皮膚にあて、飛び出た部分を指で叩くことで鍼を刺す方法です。 こうすることで、従来の刺し方よりも少ない痛みで刺すことができます。また、管で安定するため、従来よりも細い鍼を使う事が出来るようになりました。
管鍼法の普及に伴い、日本では非常に細い鍼を使用するようになっていきました。現在の日本で主流となっている方法です。
鍼管には、金・銀・ステンレス・プラスチック等の様々な素材が用いられています。
鍼管
鍼管

皮内鍼(ひないしん)

皮内鍼は赤羽幸兵衛氏により開発された鍼です。下の写真の様な非常に小さな鍼を皮膚に平行に僅かに(0.5mm程度)刺してテープで貼り付けておくことで、長時間にわたる効果をもたらすことが出来ます。痛みの軽減などに威力を発揮します。
写真様な形状の為、身体に入ってしまうということは有りません。なお、この写真の鍼の太さは0.12mmです。
皮内鍼
皮内鍼と米粒の比較

鑱鍼(ざんしん)

鑱鍼(ざんしん)は主に皮膚表面の熱などを取り去る為に使用する鍼です。古代は皮膚が少し切れる形状だったようですが、時代の移り変わりとともに、切れないものになりました。
この鍼を用いて皮膚をさするようにして使用します。熱などをとりさったり、気のめぐりをよくしたりします。
アトピー性皮膚炎などの部位にこの鍼を用いると痒みが軽減したりします。

鑱鍼
鑱鍼(ざんしん)

鍉鍼(ていしん)

鍉鍼(ていしん)は経穴(いわゆるツボのこと)に軽くあてて気のめぐりを良くしたり、気を補ったりするのに使用します。
鍼の先は丸くなっており身体に刺さりません。皮膚の敏感な人や子供や身体が非常に弱っている人などに使用します。
鍉鍼コースの場合は、この鍼をメインに使用して治療を行っております。

鍉鍼
鍉鍼(ていしん)各種

圓鍼(えんしん)

圓鍼(えんしん)は気が滞っている部分(凝って張っている部分など)に使用する鍼です。
丸い鍼なので刺さりません。鍼の下側の丸い部分で擦るようにして刺激を与えたり、押すようにして使用したりします。
圓鍉鍼は下の太い側が圓鍼として使用でき、上の細い側が鍉鍼として使用できる便利な鍼です。

圓鍼
圓鍼(左)と圓鍉鍼2種(右)

打鍼(だしん)

打鍼は室町時代の無分斎という禅僧によって始められた日本独自の鍼です。
鍼をお腹に当てて、木槌でトントンと叩くことによって刺激を与え、この刺激によって体調を良くしていく鍼になります。
なお当院では刺さらない鍼をもちいて打鍼を行っております。

打鍼
打鍼 木槌(上)と鍼(下)

艾(もぐさ)

艾はお灸をする際に燃焼させるものになります。蓬(よもぎ)の葉を加工して作られています。
皮膚の上で直接燃やす点灸(透熱灸)や、距離を置いて燃やす温灸や灸頭鍼といった使い方があり、それぞれの用途に応じた艾があります。
点灸用艾は燃焼温度が低く皮膚の上で燃やしてそれほどは熱くありません。温灸用艾などは燃焼温度が高めのため、距離を置いて燃やし輻射熱で皮膚を温めます。ポカポカと心地よいお灸になります。

艾
艾各種
特選点灸用艾(左上) 上質灸頭鍼用艾(右上)
灸頭鍼用艾(左下) 温灸用艾(右下)  

透熱灸(とうねつきゅう)

透熱灸とは一般的なお灸です。皮膚の上に艾炷(がいしゅ)とよばれる小さな艾(もぐさ)の塊を置いて、火をつけます。ちょっとチクッとするような刺激です。この刺激で身体の調子を整えていきます。
お灸というと大きな艾の塊を燃やして必死に耐えているイメージがあるかもしれませんが、現在では写真のような小さな艾炷を用います。
透熱灸
艾炷と米粒の比較

円筒灸(えんとうきゅう)

円筒灸は透熱灸よりも簡単にできるお灸です。薬局・薬店などでも売られています。
筒の上部に艾(もぐさ)が入っており、筒を皮膚に貼り付けて燃焼させます。
艾と皮膚の間に空間があるため、基本的に火傷になりませんが、熱すぎる場合は火傷しますので若干の注意が必要です。
ご自宅でお灸をする場合に比較的扱いやすいといえるでしょう。
煙の出ないタイプ(炭化艾)などもあるので便利です。
お灸紹介ページに紹介しておきますので、必要な方はそちらからご購入ください。
 →お灸紹介ページ

円筒灸
円筒灸(通常の艾2種と炭化艾)

温灸(おんきゅう)

温灸は温かくて気持ちの良いお灸です。色々な種類がありますが、当院では棒灸(ぼうきゅう)と言う物を用いています。これは艾(もぐさ)を棒状に固めた物で、大きなタバコのようなものになります。これを用いて皮膚を温めます。ポカポカと気持ちよく、芯まで温まる感じです。 冷えの改善などに非常に効果的です。
温灸(棒灸の施術例)
温灸(棒灸の施術例)

鍼灸やまと治療院
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