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『鍼灸医術の門』 柳谷素霊著
 第九節 病証(3/4)

(五)十二経病(井滎兪経合補瀉穴)

一、肺経病 (多気少血)補穴は太淵、瀉穴は尺沢
是動病肺脹満して喘咳す。欠盆の中痛む、甚しい時は両手に支へて瞀。
所生病咳嗽、上気、喘喝、煩心、胸満、臑臂の内前側の痛み、掌中が熱する。気分有餘あれぱ肩背が痛み風邪により汗出て、中風、小便数にして欠伸す。虚すれぱ肩背痛み寒し、少気にして息するに足らず、小便の色変じ失尿することあり。

二、大腸経病 (気血倶多)補穴は曲池、瀉穴は二間。
是動病歯痛、頬腫、津液を主として生ずる病(下痢、秘結)
所生病目黄、ロ乾、鼽血、喉痺、肩前臑痛大指次指用ひられず、有餘すれぱ脈の過ぎる所が熱腫する、虚する時は寒慄して温まらず(気の不足)

三、胃経病 (気血倶多)補穴は解谿、瀉穴は厲兌。
是動病灑々然と振寒す、手足を伸し、欠伸して顔黒し、病至れば人と火を悪む、木音を聞けば惕然として驚き心動乱す、独り戸を閉ぢ窓を塞甚ぎしけれぱ高所に上りて歌ひ、衣を棄てて走らんと欲する、腹脹り、是を骬厥と云ふ。
所生病狂瘧、温淫汗出、鼽血、ロ渇、唇昣喉痺、頸腫、大腹水腫、膝臏腫痛胸乳、気街、伏兎下腿外側、足跗の上痛み、中趾はたらかざるに至る。気盛なれぱ身の前皆熱し、気の胃に有餘する時は穀を消し善く飢へる、小便の色黄なり。気不足する時は身前皆寒慄し、胃中寒する時は脹満す。

四、脾経病 (多気少血)補穴は大都、潟穴は商丘
是動病舌本強り、食すれば嘔ず、胃脘痛、腹脹り、善く噫す、後(便)と(風)気とを得れば病快然として衰ふが如し。身体皆重し。
所生病舌本痛み、体の動揺不能、食下らず煩心、心下の急痛、寒瘧、溏(水瀉)、瘕泄(裏急後重)、尿閉、黄疸、臥すこと能はす、強く立てぱ膝股内水腫す、四肢冷厥すれば 足の大指用ひられず。

五、心経病 (多血少気)補穴は少衝、瀉穴は神門
是動病咽乾く、心痛、渇して食を欲す、之を臂厥と為す。
所生病目黄み、脇痛、臑臂後内側厥痛みし掌中熱する。

六、小腸経病 (多血少気)補穴は後谿、瀉穴は小海
是動病咽痛み頷腫れて回顧するべからざるもの。
所生病耳聾、目黄み、頬腫れ、頸頷肩臑肘臂後外側痛む。

七、膀胱経病 (多血少気)補穴は至陰、瀉穴は束骨
是動病頭を衝いて痛む、目脱するが如し、肩痛み、腰折るしが如し、髀曲む可からず、膕結ぶが如く、腨裂くが如し。
所生病痔瘧狂癲の病、顖頭頂痛み、目黄み涙出ず、鼽衂、項背腰尻膕腨脚皆痛み小指用ひられず。

八、腎経病 (多血少気)補穴は復溜、瀉穴は湧泉
是動病飢えて食を欲せず、面黒く炭色の如し、欬唾すれぱ血あり、喝々として喘す、坐して起きんと欲すれぱ目が目+流-氵々とし見得ざるに至る、胸部に力なく飢えたやうになる。気不足すれぱ非常に人を恐れる(是骨厥と云ふ)。
所生病口熱し、咽乾き、咽腫、上気、咽乾及び痛、煩心、心痛、黄疸、腸癖(痢病)背臀股内後側痛む。痿厥して臥せんことを好む。足下熱して痛。

九、心包経病 (多血少気)補穴は中衝、瀉穴は太陵。
是動病手心熱し、臂肘攣痛し、腋腫れ、甚しければ胸脇支満して心中澹々として大動す、面赤く、目黄み、喜笑してやまず。
所生病煩心、心痛、掌中熱す。

十、三焦経病 (多血少気)補穴は中渚、瀉穴は天井。
是動病耳聾渾々(にごること)、焞々(音きこゆること)たること、咽腫、喉痺。
所生病汗出て目の銳眥痛み、耳後、肩臑肘臂の外皆痛む、小指の次指用ひざるに至る。

十一、胆経病 (多気少血)補穴は侠谿、瀉穴は陽輔
是動病口苦く、よく太息し、心脇痛転側すること能はず、甚しき時は面に微塵あり、体に膏沢なし、足外反熱す。
所生病頭角、頷痛む、目の銳眥痛み、欠盆の中腫れ痛む、腋下腫れ、馬刀俠癭す、汗出て振寒瘧、胸中脇筋髀外より脛骨外踝の前及諸節皆痛む、小指の次指用ひざるに至る。

十ニ、肝経病 (多血少気)補穴は曲泉、瀉穴は行間。
是動病腰痛して俛仰すること能はず、男子は癲疝、婦人は小腹腫れ甚し時は咽乾き面塵き、色を脱す
所生病胸満し、嘔逆し、洞洩す、狐疝、遺溺(夜小便通せず昼は静かにして出る)、癃閉(尿不利)である。

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